ストーカー事件 真相

ストーカー事件 真相

沈黙2カ月、最悪の結末「切迫性見極め困難」

 2カ月の沈黙を経て、ストーカーは最悪の行動に出た。○○府警は当初から危険性の高いケースとみて「とりうる措置はとった」(○○府警幹部)とするが、残忍な犯行を防ぐことはできなかった。専門家は「加害者の心理を把握しなければ、本当のリスクは判断できない」と指摘する。

 殺害された○○○○さんが○○署に被害相談に訪れたのが3月2日。府警の危険度チェック票では3段階(A~C)のBと判定され、2週間に1回以上の頻度で安全確認を行うことが決まった。

 「殺される前に警察に電話してや」。逮捕された○○○○容疑者は○○さんにこんなメールを送りつけていた。同署はストーカー規制法での告訴を勧め、脅迫容疑で立件できる可能性にも言及していた。

 しかし、○○さんが望んだのは口頭注意だけ。同署は○○容疑者に電話で注意し、この日を境につきまといは無くなる。同12日に文書警告を発して以降、同署は容疑者側には関わっていなかった。

 だが、悪質な事例では一時的に被害が止む「凪」の期間が散見される。殺意をため込む準備期間だ。このため「被害者本人であっても、事態の切迫性を把握できない」。危険度の判定には被害者だけでなく、加害者への継続的なアプローチが欠かせないというのだ。