ジェラシー ストーカー対策

ジェラシー  ストーカー対策

大胆すぎるストーカー 嫉妬のあまりスカートの中を盗撮

ストーカー事件や恋愛がらみの脅迫事件を傍聴していると、こうした事件の根っこにある感情はなのだと思わされる。

 これ、ごく普通じゃないですか。恋する男女が相手の反応を気にし、他の相手に関心を持っている様子を目にすると強烈な嫉妬心が芽生える。じつにありふれた感情であり、誰もが身に覚えのある気持ちだろう。

 そうなんだけど、ジェラシーを吐き出す場所とタイミングが、犯罪者はさすがなのである。いや、感心している場合じゃないが、たとえば以下の被告の罪状は何でしょう?

「知り合いの女性が男と歩いているのを見て、私は強い嫉妬を覚えました。好き? そうですね、好きだったと思います。頭にきましたから」

 連れの彼氏に殴りかかったならまだわかるが、被告の行動は意表を突いての盗撮なのだ。

 その瞬間の心の動きがダイナミックすぎて、ぼくはシビレた。

「撮ってやれ。なぜかそう思いました」

 ふたりは恋人。自分の出番は100%消えた。

 ならば……撮る。

 どうすればその答えにたどりつくのか、謎としか言えない。

「私はふたりの後からエスカレーターに乗り、下から右手を伸ばしてスカートの中を。言い訳に聞こえるでしょうが、どうしてそういうことをしたのか、自分でもよくわからないんです」

 被告は単に撮りたかったんじゃないのか。好きだったなんて後付けの理屈に思える。でもそれは本当か。被告に前科はなく盗撮をしたのはその日が初めてだ。かなり酒に酔っていた。そんな男が、駅で見かけるたび、密かに胸を熱くしていた女性と彼氏らしき男性が仲良く歩いているのを見かける。被告は相手に非がないことも、盗撮がいけない犯罪であることもわかっていた。でもジェラシーが理性に勝ってしまい、慣れない行為に突っ走るのだ。が、あえなくバレ、彼氏に捕まって人生台なしになってしまった。

 初心者丸出しのこの事件に、どす黒い欲望とか盗撮魔という表現は似合わない。とにかくうらやましかった。彼女の横にいるのが自分でないことが我慢できなかった。ぼくはこれ、素面(しらふ)ならば起きなかった哀しい事件だと思う。とはいえ同情はできない。実行に移すのと心で思うのとでは月とスッポンの差がある。この程度のジェラシーで盗撮。大きな飛躍を成し遂げるには、それなりの素質ってヤツが要ると思うからだ。