公然わいせつ

公然わいせつ

 犯罪類型としては、日本においては刑法第2編第22章の「わいせつ、姦淫及び重婚の罪」(刑法174条~刑法184条)において規定されている。ただ、今日、公然わいせつ罪(刑法174条)等については性的感情に対する罪(社会的法益に対する罪)に分類されるのに対して、強制わいせつ罪等(刑法176条)については性的自由に対する罪(個人的法益に対する罪)に分類されるのであり両者では法的性格が異なるものと解されている。
したがって、通説は性的感情に対する罪における「わいせつ」概念と性的自由に対する罪における「わいせつ」概念は両者の保護法益の観点からその理解を異にする。この点を説明する例示としてキスをする行為が挙げられることがある。強制的にキスをする行為は刑法176条にいう「わいせつな行為」として強制わいせつ罪を構成しうるが、夫婦が公衆の面前においてキスをする行為は刑法174条にいう「わいせつな行為」として公然わいせつ罪を構成するわけではない。
刑法においてわいせつな行為とわいせつ物(行為の模倣)とが厳しく区別されずに扱われていることに対する批判もある(丸谷才一編『四畳半襖の下張裁判・全記録』朝日新聞社、1976年)。
刑法においては、従来は「猥褻」と表記されていたが、1995年(平成7年)の刑法の口語化改正により「わいせつ」と表記が改められた。
FC2運営側社長ら逮捕 公然わいせつ疑い、海外拠点で初
逮捕され、自宅を出る足立容疑者(中央)=23日午前9時35分、大阪市天王寺区
 動画投稿サイト「FC2」の利用者がわいせつな映像をライブ配信した事件で、京都府警サイバー犯罪対策課など5府県警は23日、公然わいせつの疑いで、大阪市北区のインターネットサービス会社「ホームページシステム」前社長高橋人文容疑者(38)=同市福島区=と同社社長足立真容疑者(39)=同市天王寺区=を逮捕した。府警は同日、同社を家宅捜索し、2人が同サイトの運営に密接に関与した可能性が高いとみて、運営実態の解明を進める。
 海外に拠点を置く大手動画投稿サイトの運営側の逮捕は全国で初めて。
 府警によると、高橋容疑者は「事実と違う」、足立容疑者は「間違いです」とそれぞれ容疑を否認しているという。
 逮捕容疑は、昨年6月3日、性行為を同サイトで生中継したとして公然わいせつ容疑で逮捕された大阪市の男(31)=執行猶予付き判決が確定=らと共謀し、管理する「FC2ライブアダルト」で、わいせつな映像を配信し不特定多数に閲覧させた疑い。
 同サイトは動画投稿サイトとしては、アクセス数が国内4位(3月現在)にあたる。米国に法人拠点を置く「FC2社」が同サイトを運営し、動画投稿などのサービスを提供している。高橋容疑者は同社を設立した中心人物の1人という。
 同サイトをめぐっては、わいせつ映像や映画を不正に投稿する違法行為が問題化し、全国の警察が投稿者の逮捕を繰り返してきたが、海外に拠点があるため、これまで運営側への取り締まりには至っていなかった。府警は昨年9月、同サイトの日本での実質的な運営に関わっている疑いがあるとして、公然わいせつほう助と風営法違反の容疑で、ホームページシステム社を家宅捜索し、関連を捜査していた。